戦略MGが[アナログ]にこだわる理由

戦略MG4~6人のグループを1つの市場にみたて、各プレイヤーは架空の製造販売業の社長となり意思決定をしながら会社を成長させる事を競い合うゲームです。ここまでなら、コンピュータ化も可能かもしれません。しかし、戦略MG40年の歴史の中でコンピュータ化の挑戦をしてみて学んだことも数多くあり、戦略MG研究所では以下の3つの理由から、またIT化時代だからこそあえて「アナログ」にこだわっています。

1.      手で動かしたり書いたりする事で鍛えられる経営感覚
自転車も最初は上手く乗れません。バランスを取り、コツを掴み、段々と上手く乗れるようになります。経営も会計も、最初は手でモノを動かし、手でお金の計算をする事で、仕組みを理解し、経営感覚が身につくようになると考えています。
戦略MGの最初のなれない段階では手で動かしたり、手書きの記帳は「難しいなぁ、面倒くさいなぁ」と感じるかもしれません。しかし熟れてくると、ゲーム中に今やっている結果(決算状況)がなんとなく感覚で見えてきます。
これは、繰り返し[ゲーム]→[決算]→[振り返り]→[次期の計画]を行うことで、PDCAを体に叩き込むことができる成果です。優れた経営者は経営感覚に優れています。経営要素をシンプルにゲーム化している戦略MGでは、手でやる(アナログ)ことによりシンプルに経営を考え、経営感覚を鍛えるトレーニングになります。
デジタル化はその次のステップ。「いつでも、どこでも、誰とでも=クラウド戦略MG」「戦略を練るための手段=クラウドモーカルくん」を用意しています。こちらも是非ご活用下さい。

 

2.      経営計画と振り返りで議論する重要性
戦略MG研修では、単にゲーム・決算の繰り返しでなく、ルールや決算書作成に慣れてくると、必ず「振り返り」と「次期計画」を入れるようにしています。
管理会計の基本中の基本である「戦略会計STRAC」を噛み砕き、利益の分析、資産の状況、手許現金の状況、市場の状況などを踏まえ、次期の計画を立てます。まさに、内部分析、外部分析という現状分析を行い、次の一手を考えていきます。
戦略MG研修のなかで、1期毎に全員の決算状況(チャート)を見ながら、評価しあいます。自分の反省点や人の素晴らしかった点などの意見を出し合うことで、いろいろな経営に対する見方が共有できます。振り返りや計画を通して、実際の経営活動のヒントにしていってこそ戦略MGの真の価値がでてきます。

 

3.      インストラクター(主催者)の思いを伝える
戦略MGの基本ルールは40年間変えていません。しかし、戦略MGインストラクター(経営者、教育担当者、コンサルタント、教授など)は、ゲームや決算・計画をとおして、それぞれの得意分野で参加者に理解して欲しいポイントを解説しています。
また、理解して欲しいポイントにスポットをあてて、少しルールをアレンジします。例えば、キャッシュ・マネジメントを理解して欲しい場合は、掛取引(売掛・買掛)を取り入れます。これにより、実際の利益と現金の動きに差が出てきて「黒字倒産」も経験できます。
このように少しアレンジできるのは「アナログ」だからこそです。これにより、インストラクターの価値も向上できます。

 

戦略MG気づきと交流を促す教育ツールです。考えながら、体を動かし、声に出し、話し合える「元祖アクティブラーニング」です。だからこそ、柔軟に対応できる教材であることに、私達の価値提供があると考えています。

 

20204月 株式会社戦略MG研究所